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調停での服装

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調停には何を着ていけばいいの?

そんな質問をご相談の際たびたび受けることがある。

家庭裁判所で行う調停には、いわゆる離婚調停と円満調停があるが、どちらにしても「非日常」であり「公」的な場だから、そこへ行くにはどんな服装で行くのが適切なのか心配になるのも当然だろう。
家裁のパンフレットを見ても服装についての留意点など書かれてはいない。


男性当事者の服装

冬であれば、ビジネス・スーツにネクタイ。足元は革靴を履く。夏も同様で構わないが、暑い日にはワイシャツとネクタイにスラックスでも構わない。足元は革靴。
霞が関あたりで流行っている「クールビズ」は、まるでサウナ帰りみたいでリラックスしすぎて見えるのがいただけない。もしも疲れた雰囲気を演出したいのであればネクタイを外したクールビズは最適だが。

あるいは少しカジュアルな服装であれば、冬はセーター夏はポロシャツに、それぞれスラックスかチノパンを合わせて、足元はローファーかスニーカーでもいい。

調停の場に不向きなのはTシャツやジーパン。
なぜ不向きかといえば、Tシャツは本来下着である、ジーパンは労働着である。いずれも調停という人生に向き合うための「話し合いの場」には不向きだ。同様にサンダルや下駄も使用目的が異なるため不向き。

気をつけてほしいのは、髪形と眼鏡。
髪形は、七三分けである必要はないが、まぁ一般的な感じにしておいてほしい。長髪の場合は後ろでひとつにまとめておく。キンパツに染めるのは論外。調停当日だけでも黒か茶に染めておく。
眼鏡をかけている場合は、「勤務先でかけている眼鏡」にしてほしい。サングラスは表情が見えないし素人さんに見えない場合もあるので不可。
いくら自分を主張するためのファッションとしてであるとしても、紫色の髪の毛や赤色のサングラスは不可。調停はファッションによって自己主張する場ではない。

アクセサリーも同様。
男性の場合ブレスレットやネックレスは外すのが無難。耳や鼻や舌にピアッシングを行っている場合も、調停当日だけはピアスを外して出席する。
繰り返しになるが、調停はファッションで自己主張するのではない。誤解を招きかねない装飾は不要だ。


女性当事者の服装

男性に比べると少し難しいかもしれない。
スーツにパンプスが良いとばかりいえないし、セーターやトレーナーではカジュアルすぎるかもしれない。

目安としては「面接試験」を受けるときの服装をイメージしてもらえばいいだろうか。
それも新卒正社員面接ではなく、結婚し主婦となった後に、アルバイトでもしてみようかと思ったときの「アルバイト面接」。

少々伝えづらいことだが、あまりにもデキル女風のファッションは避けたほうがいいと私は思う。
(勇気を持って言えば)調停委員のほとんどは保守的な面がある。主婦が仕事をバリバリしていると家事をないがしろにしているのではないか、という考えと直結しかねない人も多い。
ようするに、あまりのキャリア風ファッションは家庭的ではないとみなし、家庭的ではないということは、夫婦が調停を行わなければならなくなった原因が、家庭的ではない妻にあるのではないかと見做される場合もないとはいえないのである。(ああ、まどろっこしい)

その意味ではマニキュアもつけないほうがいい。
調停委員の中には、赤いマニキュアをしているだけで「家事をしない女性ではないか」と思う人もいる。誤解をうけかねない色は使用しないことだ。

髪形、眼鏡、アクセサリーへの注意点は男性と同様。
男性より女性は髪形が多様であるため一概にはいえないが、ロングヘアの場合は軽くまとめるなど、うっとおしい印象にならないよう気を配る。カラーリングをかけている人が多いので髪色にも気をつけること。たとえば、ショートカットに金髪メッシュを入れている私が調停に当事者として出席することがあれば、黒色ヘアスプレーを当日だけかけて黒髪にして行くだろう。
サングラスや華美な装飾のある眼鏡ではなくシンプルなデザインを選ぶ。とはいえ、調停用に眼鏡を新調する必要はない。

アクセサリーはシンプルなものを心がける。
何がシンプルか過剰かの判断に困る場合は、アクセサリーを外して出席する。
何度でも繰り返すが、調停はファッションで自己主張する場ではないし、ファッションショーでもない。調停委員にきちんとあなたの主張を聞いてもらうためには、誤解を招きかねない装飾は不要である。


調停委員の服装

当事者と比して調停委員はどのような服装であるか。
調停委員の服装は、男性の場合はスーツにネクタイ。女性調停委員もスーツかそれに準ずる公的服装をしていることが多いため、当事者もある程度の緊張感を持った服装で臨むのは調停委員に対する礼儀としても必要だ。

これはなにも調停委員の機嫌を取るためではない。

私たちの問題に調停という場で関わってくれる調停委員に対する礼儀であり、公の場に出る社会人としての基本でもある。「私は調停を損なわない、調停を私は有効な場として認めている」ということを服装でも表すこともできるものだ。

いずれにしても、それほど難しく考える必要はない。
難しく考える必要はないが、何のために調停という場へ足を運ぶのかを少しだけ思えば、どういった服装が適当であるか自ずと分かるだろう。
もしも、TPOというものがまったく分からない、あるいは調停という場や調停委員への配慮など無視するというのであれば、そのこと自体が調停内容に含まれるものでもある。




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