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010
奈緒さん
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46歳/女/自営/再婚の夫・子ども(18歳男・3歳男)・実母と同居
離婚の時期と種類=結婚7年目で調停離婚
離婚の原因=夫の生活態度・失業・浮気etc...
現在、離婚して=良かったと心から思う。
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結婚後に露呈した夫の幼さに辟易し離婚
今から12年前のこと。6歳の子どもを抱え離婚しました。その息子が高校3年生となり、進学するために予想される必要な学資資金はとても今の経済状況からは無理な額のため、未払いの養育費を元夫へ再度請求することを決意しました。戸籍の付表や評価証明書などの必要書類を取り寄せ法律相談に行き、「不動産の執行」を行うことに。今回こうした場を借りて自分の体験を語ることが、誰かの役に立つのではないかと考えて公表する気持ちになりました。
同い年の元夫とは大学時代に知り合い、交際6年目に結婚。彼の性格的な問題は感じながらも、相手方実家の両親から求められるように結婚しました。2年目に長男誕生。ぜひ男の子が欲しいと望んでいましたが、いざ出産すると
「この子さえいなかったら…」
などといい、全く父親としての自覚がない人だと分かりました。近くに実家のない私は初めての育児に一生懸命でしたが、育児に専念すればするほどヤキモチを焼く夫にホトホト困り果てていました。
ある人と共同で事業を起こした夫は社内の女性に手を出し、勤務状態も良くなく、結局その会社を辞めました。それからというもの職を転々と変え、働くこと自体が長続きせず、私は2歳の長男を連れて別のアパートを借り別居しました。それでもやり直せないかともう1度同居してみましたが、全く仕事も行かず夜昼逆転の生活をする夫にホトホト愛想が尽き離婚を決意しました。調停離婚でしたが、何とか夫を公証役場へ連れて行き、養育費に関する「公正証書」を作成しました。
離婚後数年間は養育費が支払われましたが、元夫の再婚後パッタリと途絶えました。私もその後、小学生になった長男を連れ再婚し、私の実母と4人の生活がスタート。もう養育費はあきらめた形になっていました。ところが、長男が大学に進学することになり2人目の子どもの教育費と経済的にも大変なので、離婚した当時の公正証書をもとに不動産の強制執行を決めました。手続きだけで百万円近い費用が必要で随分迷いましたが、うやむやにしたままであの離婚を終わらせたくはない、という思いもあったので、最後を締めくくる意味で決断しました。
頼みの綱、公正証書は脆い約束と実感
公正証書もあり必要書類も揃っているので、養育費未払い分を請求することに何の問題もないと確信していました。でも日本の民事裁判は相手側が言い出したことで、何年も裁判が長引いたり、執行停止になることも有り得るそうです。不動産執行を行うには、事前に多額の必要経費(少なくとも70〜80万)も掛かります。
執行の効力をもつ公正証書があっても決して安心できないとすれば、それを準備せずに離婚した女性達の未来は前途多難です。私が今から起こそうとする行動は「同じ道を歩もうとする女性達の参考になるのでは?」と気づきました。法律の知識もないまま、小さい子どもを抱え不安な日々を過ごした経験は本当に辛く大変なものでした。それだけに、今から離婚を選択する女性達には決して安易に離婚を考えて欲しくないと強く思います。子連れの再婚もしかりです。
元夫は東京に居るようです。再婚したものの子どもはおらず、職も住居も今だ転々としているようです。これから相手方の出方次第でどういう結果が出るかは分かりません。お金の問題以上に離婚して再婚しここまで生きてきたことに改めて感無量です。
差し押さえ請求する不動産は、実家のある名古屋。これからの裁判は、3歳児を育児中の私には大掛かりな仕事になると思います。でも、それが長男の進学資金のためであり、多くのまだ若い女性達の参考になることができるのであれば、頑張りたいです。自分の私利私欲のために「不動産執行」などと言う修羅場を経験するのでしたら、おそらく別の選択をしていたと思います。養育費の義務も果たさず、さっさと再婚して自分の幸せだけを選んだ元夫。彼への憎しみの感情など取る足らない気持ちです。それよりも自分の選んだ選択に責任を持って生きることのほうが、何よりも大事なことだと思うのです。
家族に囲まれた幸せな再婚生活で私は…
幸い私は良きパートナーと巡り会い、実母とも同居し、現在とても幸せな結婚生活を送っています。考えられないぐらいの確率で成り立っている、幸せなモデルケースと日々痛感し感謝しながら生活しています。母親が幸せにならなければ、子どもは決して幸せではありません。幸せな人生が送れない子どもは社会を恨みます。現在、多くの青少年事件の原因の多くは家庭問題が引き金になっているのは周知の事実です。どうか多くの子ども達が豊かな愛情のもとで、安心できる生活が送れるように、と願わずにはおれません。
今から起こす「強制執行」という手続きに充分な法律的知識もなく、暗中模索の道を手探りで歩もうとしている段階で、果たしてこれからどれだけの時間と労力と精神力が要求されるのかは分かりませんが通らなければいけない試練と決め、前へ進んで行きたい。
再婚してもうすぐ7年。色々な場面で、以前の結婚生活と違う心暖まる家族の風景があり、相手が違えば結婚生活もここまで色彩が美しく感じられるものかと驚きを隠せません。今では出口の見えない長いトンネルを不安を抱えながら子どもと歩んだ何年間は遠い思い出となりました。誠実で愛情溢れる今の夫と巡り会えたことで私の人生は一変しました。でも大事なのは運ではありません。常に自分を高める努力を惜しまないこと。なぜなら自分に合った人が目の前に現れる宇宙の法則のようなものが存在すると思えるからです。相手に求めるのではなく、自分にそれを求めることです。自分の中にないものを相手に求めるから問題が生まれてくるのだと思います。
東京ラボはインターネットで辿り着きました。私の離婚してからの歴史を締めくくる意味でも、この経験が現在離婚で思い悩んでいる多くの女性の道しるべになればと願い、強制執行をすることにしました。これから裁判になる可能性もありますが、それでもこれで人生のひとつの締めができるのは感慨深いものがあります。離婚とは、かくも大変なものかを今改めて思わずにはいられません。でも、全ては必要な人生の学び。頑張ればそれを乗り越えた時、その努力に見合った自信と力が自分に備わっているものです。私の体験が一人でも多くの離婚に立ち向かう女性の励みになれば幸いです。
2002年11月
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