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資産がある場合、父親が親権・母親が監護権を取ることも

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池内 夫婦の間に子供がいると必ず問題になる、親権とか監護権についても伺っておきたいんですが、親権については女性に有利のようですね。
小池 通常は女性のほうが親権をもち、監護するというのが圧倒的に多いですね。調停で離婚になった場合は約8割。協議離婚の場合は父親の意向が反映されるケースが出てきますから、もう少し減ると思います。
池内 親権と監護権では、法律的にどんな違いがあるんですか。
小池 監護権というのは、子どもを実際に監護・養育する権利とでもいいましょうか。法律上よく問題になるのは、親権のほうです。たとえば子どもが財産を持っている場合、子どもの名義の不動産なり預貯金なり資産があるような場合は、それを動かせるのは法定代理人である親権者ということになりますから、どちらかが親権をもつかは、ものすごく重要になってきます。それから交通事故や喧嘩などのトラブルで裁判沙汰になったようなときも、親権者がどちらかは大きな問題になってきますね。
池内 親権と監護権を分けるというのは、どんなケースなんでしょう。
小池 できるだけ監護しているものが親権者であるほうが望ましいと思います。でも、別々というケースがないわけではありません。父親が資産家の家系で、税務対策も含めて子ども名義の財産がそれなりにある。その後離婚して、子どもは母親が監護することになったという場合。その財産がもともと父親やその祖先のものであるとするなら、父親が親権者になり、母親が監護権をもつということはあり得ます。もっとも子どもに財産があるなんて、ごくごくまれなケースですが。
池内 監護権のからみで言いますと、面接交渉権でのトラブルで相談を受けることが多いんです。面接をさせると約束したのに会わせてくれないという訴えもあれば、逆に約束はしたけれど面接させたくないという悩みを聞くこともあります。
小池 面接交渉権に対する考え方は難しいんです。杓子定規にはいかないですから。「親には面接交渉権があるといえばある」としか言えない。それが1カ月に1回なのか、半年に1回なのか、1年に1回なのかは規定できない。また根本的な問題として、面接したほうがいいのかどうか、子どもにとってどちらが幸せなんのかということもありますね。その権利性を否定する考え方もあります。
池内 感情的な面でいえば、面接交渉権を行使して父親が子どもに会ったあと、お母さんが子どもをいじめてしまうということもあるんですね。別れたお父さんがぬいぐるみのひとつも買うと、そのぬいぐるみが憎くて仕方ないとか、帰ってきてから母親がお父さんの悪口を言ってしまうとか。子どもはそのたびに不愉快になりますよね。それが子どもにとっていちばんかわいそうです。人間形成上も問題があると思います。
小池 面接交渉権があるといっても、会わせないと言われればそれまでとか、会わせないと言っても学校帰りを待ちぶせるといった実力行使の世界と交錯してきます。
池内 結局“子どもを奪ったほうが勝ち”ということですか。

出典:別冊宝島372「それぞれの離婚」

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