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vol.8 いじめっ子がいじめられっ子に変わることもある
QUESTION
高校2年生の一人息子が学校で「いじめ」を行なっていると、相手の親から文句を言われました。親として何かやらないとダメですか?私は子どもたちの人間関係に関わりたくないのですが、どちらが正しいのでしょう。
(群馬県 会社員 52才男性)
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ANSWER
たしかに、日本の親たちの過保護・過干渉ぶりは大きな問題で、世界的にも注目をあびているほどです。
いわく、過保護のため自立できない子どもが育つ。過干渉によって、自分で考える力が身に付かない。しかも高校生にもなる「男子」が、親の力に頼ってクレームをつけるのはいかがなものかという考え方にも一理あります。
他方、男子たるもの、いじめられたら自分の力でなんとかするものだ、親は関わらないという考え方。これは主にいじめる側に多い理論でもあり一理あります。いじめる側の親だから余裕があるのかもしれませんが。
しかし、いじめる側は、いじめられる側よりマシだと余裕で構えていられるわけでもありません。
いじめっ子が、それまでいじめていた子から復讐されることもあります。
1993年南フロリダでおこった実際の事件では、いじめっ子の男子高校生が、いじめられっ子軍団に集団で殺されてしまいました。全米に大きな衝撃を与えた事件で、「BULLY」という映画にもなりました。(5月10日から日本でも公開されます)
銃社会アメリカでは短絡的な殺人が多く、コロバイン高校での銃乱射事件が象徴的ですが、「BULLY」に描かれるこの殺人事件は、陰湿で残忍な印象で、アメリカでは「非常に日本的な犯行」とも言われました。もちろん、同様の事件は日本でも起こっています。
いじめられた側が、より弱い女性や子どもだけに牙をむくとは限りません。
いじめっ子は優勢な立場にいますから、えてして無防備なものです。弱者に対して警戒心が薄い。やられる時はそのスキをつかれます。友人と仲良くという道徳的な話だけでなく、身を守るという意味からも、自分の子どもがいじめる側だから安心などと、ゆめゆめ思わないことです。
子どもたちの人間関係に親が立ち入るのは、はっきり言って面倒くさいうえに子どもから嫌われ、いいことは何もないとも思えます。関わらないほうが楽なのです。しかし、思春期の子どもたちが事件に巻き込まれる背景には、多くの場合、親の無関心があります。その結果、なにが起こるか? あなたはどうするか。
この機会に映画でも観て考えてみましょう。
東京新聞『池内ひろ美の人生相談』より
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