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なぜ男には親権が取れないと言い切れるのか、不愉快だ(男性)

  目次 

QUESTION

「リストラ離婚相談25:父親に親権は取れるか?」についてです。
私は離婚に悩む35歳の男性です.子供は3歳10ヶ月の女児が一人です.妻は元々わがままな性格ではあったのですが,子供の妊娠中ぐらいから様子がおかしくなり,現在では,毎日のように私に怒鳴りわめき散らし,また私の親や自分の母親に対しても,暴れ狂うと行った状態です.家事もろくにしなく,皿を洗え洗濯をしろなどと私に怒鳴り散らしています.

子供は溺愛していますが,虫の居所が悪いと怒鳴り散らしたりほっぱらかしたりで,けっしてまともに子供の養育ができる状態にありません離婚も考え,複数の弁護士に相談もし,家庭裁判所の調停にも行きましたが,結局のところどこへ行っても,「大変お気の毒ですが親権については,相手がかなり重い犯罪者か,精神異常者でない限り父親が親権をとるのは不可能です,そんな状態ではあなたがつぶされてしまうから早く子供はあきらめて離婚してくださいなどと言われてしまいました.

妻の方も離婚は考えているようですが,自分の側には離婚を要求する正当な理由がないため離婚するためには私をいびり出すしかないと考えているらしく,親権に関しては絶対的に有利だと知っているためまた実家が資産家で経済力があるため怖い物なしで傍若無人の限りを尽くしています.結局のところ現在は子供を守るためじっと耐えているという現状です.今日本の現状はあなたが言うとおり,幼児の親権はまず間違いなく母親に行きます.たとえまともに子供を育てられない母親でも,まともでなくとも育てることができればです.子供の人権はどこへ行ってしまったのでしょうか?

女性であるあなたが勝ち誇ったように幼児の親権はどんな母親でも母親に行くと声高に言われることには,反発を感じます.裁判の判例は判例として,あなた自身はこの問題をどのようにお考えですか.もしあなたもこの現状が間違っていると気づいていただけるならそれを変えていこうという運動に協力していただけないでしょうか.離婚に男も女もないのです.ただあるのは,虐げる側と,虐げられる側.そしてどのみち犠牲になる子供だけです.

ちなみに欧米諸国では,あなたの言うのとは異なり,有責配偶者や,子供の養育に問題のある母親は,親権では不利になる場合が多く,日本のように杓子定規に親権者を母親とする国は少数派のはずです.

ANSWER

まずはじめに申し上げておきますが、「リストラ離婚相談25:父親に親権は取れるか?」は「原稿」です。原稿として書いた文章と、個人的にご相談にお答えする文章とは違います。紙上で原稿を書いた相談者に対しては私は別途お電話あるいはお手紙で、原稿内容にプラス個人的な面までフォローしたお返事を書かせていただいています。

あなたが相談した家裁調停委員や弁護士が言った「大変お気の毒ですが親権については、相手がかなり重い犯罪者か、精神異常者でない限り父親が親権をとるのは不可能です、そんな状態ではあなたがつぶされてしまうから早く子供はあきらめて離婚してください」というのがおおかたの見方です。
原稿に書かせていただいた「5才未満の子ども養育は母親がするのが好ましい」と裁判所は判断します。たとえ5才を超えていても判決はあまり変わりません。

残念ながら私には裁判所の判断が大きく間違っているとは思えません。
たしかに、子どもを精神的・身体的に虐待する母親の存在は否定しませんが、それでも実の母親というのは最終的には子どものことが大切なものです。
もちろん父親も子どもが大切でしょう、愛情があることも認めます。
しかし、実の母親が子殺しに至る例というのは稀有で、逆に父親が引き取って再婚した場合、再婚相手が実の母親と同じ愛情を注ぐこともまた稀有です。

不思議なことですが、血の繋がりのない子どもでも男性は父親として愛情を注ぐことができるのに、女性は血が繋がっていないと努力しても愛情を注ぎにくいものです。

また、夫婦関係がうまくいっていないから子どもに暴力を振るう、という母親も多くいます。離婚するまでは子どもに辛くあたっていたが、離婚後は子どもとの関係がよくなった、優しくできると言う女性も多くいます。

これは女性の生理的な特性かもしれませんが、その意味からも父親を親権者とするのではなく母親を親権者に、という裁判所の判断は9割程度の確率で間違ってはいないと思われます。

ただ、あなたの言いたいことは、残り1割のことだと思います。
残り1割という意味において、父親の親権に関わる運動をされるのであれば、以下のことをまず考えなければならないでしょう。
自治体の福祉項目の中に「母子家庭」という言葉はひんぱんに使われていますが、「父子家庭」は話題にも上らないのが現状です。その背景には女性が経済的弱者であるということがあります。
だから父子家庭への福祉を充実させていかなければ、親権を手に入れても父親は、ただ苦労するだけ、ということになりかねません。

離婚に男も女もないというのは同感です。しかし、虐げるかどうか、どちらが被害者であるかは私は論じません(男であれ女であれ、自分が被害者であると認めた時に自分自身の人生の敗者になると思っています)が、子どもが犠牲になるというのは同意します。

ただ、アメリカなどでは離婚家庭から子どもの非行が生まれるという言われ方をする場合もありますが、正確には、離婚しなければならないような家庭環境が非行や犯罪を生むものです。
夫婦関係がうまくいっていない家庭に子どもを置くほうが子どもの人格形成への影響が大きいと思います。
ましてや「子どもがいるから、子どものために我慢している」と、親が言葉にするようなことがあれば、子どもは、自分の存在が両親を苦しめているのだと自ら苦しみ、自分自身の存在を否定してしまいかねませんから。

欧米諸国での「問題のある母親」というのは、日本とは程度が違います。日本ではヒステーだったり食事を作らなかったりすると問題がある母親と呼ばれますが、欧米諸国での問題とは、イコール子どもの命に関わるものです。
麻薬や尊属殺人が頻繁に行われる国と世界に誇る治安国家日本を比べるのは無意味なことです。

現行の制度や慣習に問題意識を持つのはいいことだと思いますし、それに対して運動を起こされるのでしたら、応援はさせていただきますが、制度や慣習への不平不満ばかりを全面に出すと、肝心のところで問題をすり替えかねません。それが一番心配です。

私が書いた原稿の文章を繰り返します。
『離婚しようが親権をとられようがあなたが子供たちの「父親」であることに変わりはないのですから、子供に対して、父親としてどう向き合うかを考えてください』

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