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【裁判で認められる離婚とは】
 裁判上認められる離婚原因

  目次 

いよいよ民法改正か!? と96年初頭から騒がれていたので、一部改正予定とされている民法770条もすっかり有名になった感がありますが、もう一度確認しておきます。

「離婚原因」は、協議離婚や調停離婚では必要ありませんが、裁判では証拠とともに求められるものです。

裁判で離婚原因として認められるものは、次の5項目です。

民法770条1項
1号 不貞行為
2号 悪意の遺棄
3号 3年以上の生死不明
4号 回復の見込みのない精神病
5号 婚姻を継続しがたい重大な理由

さて、これでは分かったような分からないような状態ですので、詳しく説明しましょう。

1号 不貞行為
浮気、愛人をつくったということ。SEXをしたかどうかの事実関係が必要です。不貞行為を理由にあげる場合は、ホテルに入っていく証拠写真やその他証明できる資料が必要です。

2号 悪意の遺棄
たとえば妻と子供が生活に困るのを知っていながら夫が一方的に別居(同居義務違反)し、生活費を渡さない(扶助義務違反)や、助け合って家庭を維持しようとしない(協力義務違反)など、夫としての役割、妻としての役割を考えればおよそできないことをやるのが悪意の遺棄です。

3号 3年以上の生死不明
生きているのか死んでしまったのか分からない相手との婚姻関係を解消する、ということ。単なる失踪や行方不明ではなく、生存の証明も死亡の証明もできないまま、現在も生死不明であるという条件です。

4号 回復の見込みのない強度の精神病
専門医の鑑定によって認められる、精神病であり、強度であり、回復の見込みがない、という複合要件。だから、単に配偶者が長い間精神病で入院している、というだけでは不足するものです。さまざまな点から、精神病を理由に離婚するのは難しいのが実情です。
民法改正案の中では、この項目は削除されています。

5号 婚姻を継続しがたい重大な理由
これはさまざまな原因があり、離婚調停や訴訟を申し立てるのに一番多い理由でもあります。

……具体的には

ア:暴行、虐待、侮辱
短気、粗暴、酒乱などが原因となる暴力が繰り返し行われている場合ですが、離婚の意志がある人は医師の診断書をとっておくのが基本。侮辱については、売り言葉に買い言葉以上の、相手の名誉を傷つけるという場合のみ理由として認めらる。

イ:勤労意欲の欠如
浪費してサラ金から借金をする、ギャンブルに収入をつぎ込んで生活費を入れないなど、分かりやすい理由。

ウ:愛情の喪失
分かりにくい理由ですが、どちらが悪いと論じるのではなく夫婦の関係がすでに修復不可能なほど壊れているから、と離婚が認められる「破綻主義」の例。しかし、日本の法律ではまだまだ認められにくい。

エ:犯罪
アの暴行から犯罪に移行したものはもちろん認められますが、それ以外にも、犯罪によって服役した場合などは重大な理由となる。

オ:身体的障害
身体的障害をおったから離婚が認められるのではなく、身体的障害をおった配偶者に尽くしたけれどダメだったという理由で認められるもの。

カ:性的異常、性的不満
夫が性的不能だということをはじめとし、相手に対して性的関心を示さない、SEXを拒むというのも夫婦関係においては性的異常だとみなされる。

キ:家族との不和
配偶者の親との関係がよくないばかりに愛情が失われるという場合であって、双方の両親との関係から夫婦ケンカになるというありがちな程度のことではない。

ク:性格の不一致
離婚原因として一番多くあげられるもの。しかし、その証明は難しい。単なる好き嫌いではなく、ものの見方や考え方が異なるために夫婦関係が破綻したという、これも「破綻主義」的な認められ方をするもの。

ケ:信仰上の対立
信仰の自由は憲法でも保障されているので、信仰の違いだけで離婚は認められないが、家庭を崩壊、犠牲にするような宗教活動などは離婚原因として認められる。

監修:遠藤 誠弁護士

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